2015年のはじまり



 慈姑(くわい)が大好きです。
なのでお節料理のお重のうち、一段は毎年こうなります。
慈姑を食べない人は多いようです。
食感はちょっとザラザラ、水気のないリンゴを齧ったようなイメージでしょうか。
茹で時間にもよりますが、舌と上顎ですり潰した感触はユリ根に似ています。
甘く炊くとまるで栗金団のような味わいがあります。
口内の水分をすべて持って行かれるので、食べるときはお茶を用意しましょう。
この慈姑、年末年始にしか出回りません。
なので6月頃に食べたい! と思ってもスーパーや八百屋を巡ったくらいでは見つからないのです。
まさに一期一会。
初詣を終えて、ぶらりと立ち寄った商店街で見つけた場合はすぐに買いましょう。
ちなみに今年は100個買いました。
料理はまったくできない僕ですが、慈姑の皮むきだけはできます。





 信仰心がないのに、こんな時だけ参詣するのは神への冒涜です。
そう分かっていても元日には神社に赴きます。
とりあえず御神籤を引いて、昨年に買ったお守りを返して……。
出店を見て回り、仙人掌に付着した昆虫から抽出した着色料をコーティングした赤色が鮮やかなリンゴ飴を食べる。
これが毎年のコースです。
以前は綿飴屋さんに袋だけを譲ってもらったりしていましたが、最近はご無沙汰です。
写真は湊川神社
どうやら楠木正成公と関わりがあるそうなのですが、日本史は暗いのでよく分かりません。
それにしても大変な人だかりです。
これほど賑やかなら、神様もさぞお喜びでしょう。