くろちゃん2

 やはり素晴らしい先生です。
実際に触診などしたわけでもないのに、貰った薬を食事に混ぜて飲ませれば、
ものの2週間で綺麗な皮膚を取り戻しました。
まだ少し赤い部分はありますが、これも時間の経過ですぐに治るだろうとのこと。
匂いに敏感な黒猫だったので、フードに薬を混ぜただけではなかなか口にしませんでした。
クリーム状のフードに溶かしたり、より香りの強い食材で誤魔化してみたり……。
そうしてどうにか毎晩、処方された量の薬を飲ませた結果がこれです。


ざらざらとしていた耳の表面にも毛が生えてきました。


よく見ると耳の先端が切れています。
これはイヤーカットといって不妊手術をした証明のようなものです。
僕は野良猫・野良犬こそが彼らの本来の姿だと思うのですが、あらゆる場所に人間が居住しているこの世界で、
彼らの生活が昔と同じように営まれるとは思えませんし、数年前までレトリバーと暮らしていた者が言ったところで説得力を持ちません。
とはいえ所謂野良猫は何かと近隣住民との軋轢も多く、トラブルが過熱して虐待等に発展しかねません。
そこで彼らを一度捕まえて子を産めないようにし、その代限りで大切に見守っていこうという運動があります。
この運動すらも結局は人間主観であり、突き詰めれば人間のためにやっていることです。
数ある選択肢の中で、”まだマシ”と思われる方法を用いているに過ぎません。
それでも構わないと僕は考えます。
少しでもトラブルが少なくなって、苦しい思いをする犬猫が減るならばそれでよいと思います。